一般的な内科の病気/症状別|まとめ
お身体に何らかの不調があるとき、「どの診療科を受診すればいいのか?」という疑問は皆さまが一度は抱えたことのあるお悩みだと思います。
当院の特徴である一般内科・総合内科外来は、詳細な問診・全身診察・さまざまな検査を通して皆さまのお困りの症状が、どこから・なぜ起きているのかをわかりやすく説明し、治療を行うことを目的としています。
一般内科・総合内科は全身のご相談に対応することができるため、「このような事を聞いても大丈夫なのだろうか?」という心配は全く必要ございませんので安心してご相談ください。
症状の重さや、症状がどれくらいの期間続いているかによって、無数にある疾患から、現時点で可能性の高いご病気を想定し、適切な治療を行います。
下記に当院に来院いただく方の主な症状と、どのような病気の可能性があるかをお示ししますので、来院の際の参考にしていただければと思います。
当院一般内科・総合内科で主に診察する症状
①:咳、たん
当院に来院する方で最も多い症状です。この症状は、さまざまな病気で起きますので、聴診・検査などが欠かせないことも多いです。家で我慢するより、一度ご来院いただいた方が早く改善しやすいので、お早めにご相談ください。
まず、「風邪と風邪の後も続く咳」があります。風邪で体調不良の際の咳は、通常の飲み薬で治まりやすいですが、風邪の後も続く咳は、1か月以上続いてしまうこともあり、適切な吸入薬での治療が効果が大きいことがあります。どの治療が適切かについて、診察時にそれぞれの効能についてご説明いたします。
次に「喘息」も非常に多い病気です。小児のイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、大人になってから喘息になることも多くあります。また先ほどの風邪の後の咳が長引いて喘息に移行する可能性もあります。いつか止まるだろうと咳を放置すると慢性的な気管支喘息となり長期間の治療が必要になります。詳細はぜんそくのページをご覧ください。
その他にも、咳や痰の症状は「肺炎」「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」「肺がん」など、さまざまな呼吸器疾患が原因となることがあります。これらの病気は早期発見が重要であり、適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、日常生活の快適さを取り戻すことが可能です。詳しくは 「呼吸器の症状から見る病気の種類」 をご覧ください。
②:発熱
発熱は主に37.5℃以上の熱を指しますが、あらゆる疾患で起こりえます。中でもコロナウイルス感染症は、さまざまな検査をしても原因が特定できないものの症状が続いているという方で、複数回のコロナウイルスの検査をすることによって結果的に陽性となることがあります。
その他、発熱に伴う他の症状(頭痛、腹痛、関節痛など)により原因がウイルスなのか細菌なのかという区別も可能であり、場合によっては膠原病という一種のアレルギー疾患が見つかることもあります。
③:息切れ、息苦しさ
咳や発熱によって息切れ・息苦しさが出ることもありますが、特有の病気として「心不全」「肺気腫」「肺炎」などがあります。
心不全は心臓に、肺炎・肺気腫は肺に負担がかかる病気です。心臓と肺は深く関わっているので、どちらに負担がかかっている場合も、似たような症状が出ますが、原因や検査方法そして治療内容が異なりますので、複数回の診察を通して正確に区別することが重要です。いずれも生活習慣病や喫煙歴のある40歳以上の方で注意が必要な病気です。
④:頭痛
普段は健康な方の頭痛の最も多い原因は、「肩こり頭痛」です。スマートフォンやパソコンで液晶画面を見る機会が多い現代社会で、肩こり・首こりから来る頭痛は非常に多いです。痛み止めを飲みすぎると、かえって痛みの頻度が増える「痛み止め濫用頭痛」という状態もありますので、肩こりがひどい・頭痛が続くというお悩みの方は一度ご来院をお勧めします。
次に多い頭痛の原因に「片頭痛」があります。一般的に「頭痛持ち」と言われる方のほとんどは、実は「肩こり頭痛」の方であり、正式に片頭痛の方はご想像されるより少ないですが、それでも頭痛の原因としては上位を占めます。ご家族が片頭痛と診断されている、吐き気で生活できないほどの頭痛が2-3日続くことがある方は、特殊な飲み薬で症状を軽くすることができます。
最後に、持病を多く抱える方では「脳梗塞・脳出血」の注意が必要です。この場合は、入院による緊急の治療が必要になりますが、その状態であるか否かの判断は他の診察とあわせて当院で行うことができますので、お悩みの際は早急にご相談ください。
⑤:めまい
めまいの原因で最も多い病気は、「姿勢の変化によるめまい」です。起き上がる時に急に天井がグルグル回って立ち上がれないという方の多くがこの病気です。症状が辛く、来院自体も難しいことがあるかもしれませんが、治まったタイミングで来院いただき、適切な治療・アドバイスをさせて頂きます。
次に多い原因は、「風邪をひいて数日後に生じる強いめまい」です。先ほどの姿勢の変化によるめまいとは、診察によって区別でき、治療の方法も異なります。
⑥:動悸(胸がドキドキする)、心臓の違和感・痛み
動悸は脈が速くて胸がドキドキしたり、脈が飛ぶ感じがあるなど、ひとりひとり表現の仕方が異なりますが、心臓に何らかの異常が生じている可能性があります。生活習慣の乱れやストレスなどから来ることもありますが、治療が必要な不整脈を見逃さないようにするため、聴診・心電図検査・血液検査はぜひ一度確認しておきたい検査です。当院では通常の心電図検査だけでなく24時間以上測定可能なホルター心電図での検査も可能で、通常の心電図では捉えることが難しい発作性心房細動(PAF)や無症候性不整脈を見つけることが可能です。このホルター心電図検査は当院のみで完結し検査のための入院などは不要です。正確に原因を判別し正しい治療を行います。
⑦:腹痛、嘔吐、下痢
最も多い病気は「胃腸炎」です。多くは食べ物に含まれるウイルスを体に取り込んだ結果として症状が出ますが、腹痛や下痢の程度がひどい場合には細菌感染症であることがあり、この場合は抗生物質を飲むことで症状の改善を早めることができます。ただし、一般的な胃腸炎はウイルスによることが多いため、抗生物質は効果が乏しいばかりでなく、かえって下痢を悪化させてしまうことがあります。したがって抗生物質を飲むべきかどうかの判断には診察が必須です。
また、胃腸炎で食事や水分を全くとることができない場合は、「水分が飲めない⇒脱水症状⇒体調悪化」という悪循環に陥りやすいため、食事が難しい場合でもスポーツ飲料などを積極的に摂取することが重要です。
次に多いものは、「過敏性腸症候群」があります。脳と腸は特に密接に関連していることが知られているため、緊張しやすい方やストレスを感じやすい方は、この病気になりやすいと言われています。胃腸炎ではないけれども下痢ばかりする方、逆に便秘になってしまう方、そして下痢と便秘を繰り返しやすい方など複数の場合が考えられますが、おなかの不調という点では共通しています。日頃の生活状況をお聞きして、アドバイスをさせて頂きます。この過敏性腸症候群は、胃カメラや大腸カメラが重要な情報になることがあるので、内視鏡施行可能な医療機関と連携して治療を行います。
また、腹痛のなかで特に重症なものとして、「胆石による炎症」、「膵臓の炎症」があり、いずれも血液検査・超音波検査と組み合わせることで診断できますので、おなかの右上やみぞおちに強い痛みがある場合は、特にお早めにご相談ください。
最後に、「盲腸」はおなかの右下が特に痛くなる病気で、20~40歳代の方に起きやすいです。盲腸は手術が必要なことも多く、最初は吐き気やみぞおちが少し痛いなど、胃腸炎や他の病気と区別が難しいことがあります。みおおちの痛みがおなかの右下に移動してきたなどの変化があれば早急な受診をお勧めします。
⑧:食欲低下
胃カメラや血液検査など、さまざまな検査をしても原因が特定できない食欲の低下が起きることがあります。その場合は、胃の動きや消化不良の問題ということも多く、飲み薬の治療で改善が期待できます
⑨:頻尿(トイレが近い)
最も多いのは「膀胱炎」です。お仕事が忙しく、飲水不足になったりトイレを我慢したりしやすい方は注意が必要です。特に20~40歳代の女性で多く見られます。当院で行う尿検査によりある程度の判断が可能で、抗生物質を短期間飲むことで改善しやすいです。
次に「腎臓の炎症」にはさらに気を付ける必要があります。腎臓は尿をつくる臓器なので、炎症の結果として頻尿になり、発熱や腰痛を伴うことも多いです。膀胱炎を放置すると、細菌が腎臓にも炎症を起こし、入院が必要になることがありますので、早めの治療が大切です。
⑩:イライラ、ほてり、不眠など
これらの症状については、純粋に「不眠症」という方から、「ホルモンバランスの異常」までさまざまです。特に個人差の大きい症状ですので、診察時に詳細に伺い、治療方法を検討します。当院では内分泌専門医も在籍しておりますので、血液検査や甲状腺の超音波検査(エコー)で原因を特定し、専門的な治療を受けることが可能です。
上に挙げた症状はあくまで一部で、早期の治療が有効な急性期治療というものに当たります。当院ではその他にも、生活習慣病(高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、高尿酸血症など)という慢性的な病気で定期的な受診・検査が重要な方の診療にも力を入れております。
また他医療機関との連携によりCT/MRIの検査を行った結果、専門外来の受診が必要な状況と判断される方には、スムーズに総合病院への受診が行えるような体制も整えております。
内科疾患はいろいろな自覚症状が出てくることが多いです。また中には、重大な病気の前兆のこともありますので、ささいな症状でも長期間続いてご心配の場合や、どの科を受診したら良いかわからずお困りの場合は、お気軽にご相談下さい。
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