予防接種
予防接種の種類は非常に多岐にわたります。当院では、肺炎球菌・帯状疱疹・インフルエンザ・コロナ・子宮頸がん・風疹を対象としたワクチン接種を行っております。個人の方はもちろん、企業の集団接種も承っております。接種希望の方は、事前にご相談下さい。
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は非常に重症な肺炎を引き起こす病原体であることがわかっています。特に65歳以上の方や、持病がある方はその危険性が高まりますので、2014年から定期接種の対象となりました。下記に該当する方は、ワクチン接種を推奨致します。
- 65歳以上の方
- 心筋こうそくや狭心症などの心臓病がある方
- ぜんそくやCOPDなどの呼吸器の病気がある方
- 糖尿病の方
- 腎臓病の方
- 脾臓を取る手術をした方
肺炎球菌は93種類の型がありますが、そのうちの23種類もしくは13種類の型に対応したワクチンがあり、当院ではどちらにも対応しています。どちらのワクチンを接種することが望ましいかは、皆さまの年齢によって異なりますので詳細は医師から直接説明させて頂きます。肺炎球菌ワクチンは接種後5年以内には効果が乏しくなってしまうため、5年に1回は接種することが望ましいです。
実施内容 | 金額 | 備考欄 |
ニューモバックスNP | 8,600円(税込) | |
プレベナー13 | 9,600円(税込) |
※上記二種類の違いについては医師までご相談ください。
帯状疱疹
幼少期に多くの方がかかっている水ぼうそうのウイルスは、大人になっても体の中に静かに潜んでおり、免疫力が低下した時に再度体中をめぐって帯状疱疹という病気として発症します。発症を抑えられるだけでなく、治った後の神経痛を抑えるため50歳以上の方はワクチン接種を推奨しています。帯状疱疹ワクチンは2種類あり、注射回数や効果の持続期間が異なります。
実施内容 | 金額 | 備考欄 |
ビケン | 8,800円(税込) | |
シングリックス | 23,000円(税込) |
インフルエンザ
インフルエンザは例年、年末から2月にかけて流行しますが、予防接種により、感染予防だけでなく、感染した際の重症化予防が期待できます。10月〜1月頃までの期間に接種を行っています。
当院では、2023年10月2日より、中学1年生以上の方を対象にインフルエンザワクチン接種を開始致します。
・渋谷区在住の中学1~3年生までの方 →無料(全額助成)
※医療証をご持参ください。
・渋谷区在住の65歳以上の方 →無料(全額助成)
※ご自宅に届いた予診票・現住所が確認できる身分証(保険証等)をご持参ください。
・東京都23区内在住の65歳以上の方 →ご在住の地域によって助成金額が異なるため、予診票に金額が書かれていますのでご確認ください。
※ご自宅に届いた予診票・現住所が確認できる身分証(保険証等)をご持参ください。
実施内容 | 金額 | 備考欄 |
インフルエンザ | 4,200円(税込) |
ご予約は下記のインフルエンザワクチン予約ボタンをクリック
新型コロナワクチン
新型コロナウイルス感染症者数は、現在も定期的に大きな増減の波を繰り返しており、特に重症化予防の観点から、ワクチン接種の重要性が継続しています。厚生労働省発表のワクチン接種スケジュールに合わせて、当院でも定期的にワクチン接種を行っております。
※当院では2023年9月より、XBB対応ワクチン(ファイザー社)の接種を開始しております。
ご予約は下記のCOVID‑19ワクチン予約ボタンをクリック
子宮頸がんワクチン
子宮頸がんの発生にはヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスが関わっています。HPVは性行為を介して感染することが知られており、性行為経験がある女性の50~80%がHPVに感染するとも言われています。そして、20歳代~40歳代は子宮頸がんを発症する危険が高いとされています。
HPVには200種類以上の型がありますが、そのうちの約15種類が子宮頸がんの方から検出され、「高リスク型HPV」と呼ばれています。
HPVは感染しても2年以内に自然に排除されることが多いですが、ウイルスが排除されず数年~数十年後に、がんになることがありますので、注意が必要です。
~定期接種対象の方~
20歳代からの発症を抑えるため、小学校6年~高校1年生の女性は、予防接種法に基づく定期接種として、公費でHPVワクチンを接種することができます。現在、公費で受けられるHPVワクチンは、3種類あります。
- 2価ワクチン(サーバリックス)
- 4価ワクチン(ガーダシル)
- 9価ワクチン(シルガード9)
「●価」とは「●種類」のことであり、例えば9価ワクチンは9種類のHPVを予防することができます。
2価ワクチン(サーバリックス)は、HPVの中でも子宮頸がんを特に起こしやすい型であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができ、子宮頸がんの原因の50~70%を予防します。4価ワクチン(ガーダシル)、9価ワクチン(シルガード9)はHPV16・18に加えてその他の型も網羅することができます。特に9価ワクチンでは子宮頸がんの原因の80~90%を防ぐことができます。
いずれも、下記スケジュールに沿って、原則として同じ種類のワクチンを合計2回または3回接種します。
~キャッチアップ接種対象の方~
平成9年度生まれ~平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性で、これまで3回接種したことがなく、定期接種の対象年齢(小学校6年~高校1年相当)の間に接種を完了することができなかった方も、あらためて公費での接種ができるようになりました。
過去に1回または2回のみ接種した方も、残りの1回は公費で接種可能ですが、現時点では2025年3月までの予定ですので、接種をご検討の方はお早めにご相談ください。
子宮頚がんワクチンは、一般的に16歳頃までに接種するのが最も効果が高いですが、それ以上の年齢で接種しても、有効性がなくなるわけではありません。
45歳くらいまでの女性はワクチンが有効という意見もありますので、接種したほうが良いかお悩みの方は、いつでもご相談ください。
~男性で接種希望の方~
HPV含め、一般に性交渉により感染するとされるウイルスは男性の予防接種も重要です。
女性に感染させないために男性も定期接種の対象とすべきという意見も多くなっています。
また、男性自身にとってもHPVによる陰茎癌、肛門癌などの予防になるため接種の重要性は女性と同様と考えられます。
男性の接種の場合、現時点では、4価ワクチン(ガーダシル)のみ認められています。
風疹ワクチン
風疹ワクチンは生涯で2回の接種が必要な生ワクチンです。大人でも風疹のワクチン接種を行う意義は大きく、ご自身が重症化することを予防するとともに、妊婦の方が感染した結果、赤ちゃんの心臓・目・耳などに障害が起きることを防ぐ効果があります。
ワクチンは2回接種することにより、約99%の方で十分な免疫がつくと言われており、子どもの時に2回打つことが多いですが、下記のように年齢・性別によって接種回数が異なります。当院で血液検査による風疹抗体の確認も可能ですので、これまでに2回接種したことのない方、接種したかどうかはっきりしない方は、風疹抗体価を確認して予防接種を検討することをお勧めします。
①:1962年4月1日以前に生まれた方
⇒一度も接種したことがない可能性があります
②:1962年4月2日~1979年4月1日生まれ
⇒男性は一度も接種したことがない可能性があります
③:1979年4月2日~1987年10月1日生まれ
⇒男性、女性とも接種率が低いです
④:1987年10月2日~1990年4月1日生まれ
⇒男性、女性とも接種率が高いです
⑤:1990年4月2日~2000年4月1日生まれ
⇒男性、女性とも接種率が低いです
⑥:2000年4月2日以降に生まれた方
⇒男性、女性とも接種率が高いです
特に「①・②の男性・③・⑤」に該当する方は注意が必要です。追加の予防接種が推奨されるかは、血液検査で風疹抗体価(HI法)を測定し判断することができます。
- 8倍未満 :全ての方で接種を推奨します
- 8倍または16倍:妊娠希望の女性や免疫不全の方は接種を推奨します
- 32倍以上 :追加接種は不要です
風疹ワクチンを接種したことがない方はもちろん、2回接種したことがある方も、長年の経過で抗体価が低下し感染の危険性が増加していることもあり、その場合は追加接種が可能です。妊娠希望の女性だけでなく、パートナーの男性の風疹感染予防も赤ちゃんを守るために特に重要です。
以上のワクチンは、種類が多い上ためどれを選択すべきか、もしくは自分がそもそも接種すべきかどうかがわかりづらいことがあると思います。ご相談だけの場合でも構いませんので、予防接種についてお悩みの方や接種希望の方は一度当院にご連絡ください。
お電話でのご予約お問い合わせも受け付けております。