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呼吸器系の病気

呼吸器系の病気

呼吸器とは、主に「口の中→気管→気管支→肺」を指します。

呼吸器系の病気では、全く無症状で健診によって偶然発見されることもしばしばありますが、症状が出る場合としては

  • 発熱
  • 痰(血痰)
  • 息切れ
  • 胸痛
  • 声のかすれ

などが見られることがあります。

具体的な疾患としては、下記が挙げられます。

呼吸器系に起こる腫瘍

肺癌

2000年代以降、がん死亡者の原因として最も頻度の高い病気です。肺がんは大きく分けると4種類に分けられます。どのタイプもタバコとの関連性が非常に強いことはもちろんですが、近年はタバコを吸ったことのない方にも多く見られる肺がんも増えており、40歳代以降の女性の「肺腺がん」と呼ばれるものが増加しています。健康診断やその他の機会に撮影したレントゲンで見つかることが増えており、喫煙・非喫煙の方を問わず、定期的な受診をお勧めします。

出典:Radiopedia

縦隔腫瘍

2つの肺に囲まれている心臓の周囲は「縦隔」と呼ばれる空間です。肺がんよりは頻度が少ないですが、肺と同様のレントゲンによってわかることもあります。また、場合によっては連携している医療機関にCT検査を依頼し、縦隔という空間を詳細に検査することもできます。

出典:画像診断まとめ

胸膜腫瘍

肺は「胸膜」という膜に囲まれており、この膜から腫瘍ができることがあります。建築関係や自動車整備などの職業病としても知られるアスベスト曝露は、胸膜腫瘍の原因として最も多く、近年増加傾向にあります。

肺がんと同様、レントゲン検査によって見つかることがあり、該当する職業の方は、退職後も定期的に検査することが大切です。

出典:日本呼吸器学会

感染症

肺炎・気管支炎・肺化膿症

気管支炎であるか肺炎であるかは、ウイルスや細菌が呼吸器のどこまで侵入しているかによる違いです。一般的には、病原体の侵入が肺の一歩手前でとどまっていれば気管支炎、呼吸器の終着点である肺まで及んでいれば肺炎ということになり、肺炎の方がより重症ではありますが、気管支炎でも咳・息苦しさなど強い症状が出ることが多いです。

肺炎は20-30歳代の方がかかりやすい肺炎と、50歳以上の方がかかりやすい肺炎があります。いずれも風邪症状に引き続いて発症することが多いですが、使用する抗生物質が異なるため、風邪症状が長引く方は2つを区別するためにも受診をお勧めします。そして、中高年の方に多い肺炎は肺炎球菌という細菌が原因であり、特に重症化しやすいことがわかっています。しかし肺炎球菌による肺炎はワクチンで発症・重症化を高頻度で予防することができます。予防する相手がわかっている病気は積極的に対処すべきであり、当院では肺炎球菌ワクチン接種もしておりますのでご相談ください。

予防接種の詳細はこちら

肺化膿症は肺炎に引き続き、肺の中に膿(うみ)がたまる病気です。肺炎にかかった後に自宅で我慢していた場合に生じやすいです。また長期間糖尿病の治療を行っている方や歯科治療後の方も注意が必要です。レントゲン検査に加えてCT検査も必要になりますので、当院・総合病院との連携で治療に当たらせていただきます。

肺結核

結核菌という細菌による感染症です。肺結核は過去の病気と思われがちですが、日本は先進国の中でも4倍以上の罹患率であり、今でも注意が必要な病気です。特に免疫力が低下している方で発症しやすいと言われており、早急な対応が必要です。結核菌が体に入ってもしばらく無症状であることもあります。血液検査で結核菌が体にいるかどうかを確認することができ、入社前の健康診断の一環として行うこともあるくらいですので、症状がなくても検査をご希望の際はご相談ください。

免疫・アレルギー疾患

ぜんそく

気管支に長期間の炎症が起き、咳・息苦しさが夜間や早朝を中心に出てきます。子ども、大人とも10人に1人はぜんそくと言われています。ぜんそくと診断するには、血液検査・レントゲン検査・呼吸機能検査など複数の検査が必要です。ぜんそくの診断となった場合、状態が安定している場合は吸入薬を中心とした治療を行い、ぜんそく発作が特にひどい場合には追加の治療も必要になります。

当院ではぜんそくの専門治療を行うことができますので、診断から治療、特につらい時の対応などをお伝えします。

ぜんそくの詳細はこちら

慢性閉塞性肺疾患(COPD)・肺気腫

この病気は、いろいろな呼び方がありますが、このホームページでは「COPD」と説明します。タバコの長期吸入により「肺胞」という「肺」を構成する1つ1つの袋状の構造物が壊されて、酸素をうまく体の中に取り込めなくなる病気です。息苦しいという意味ではぜんそくと重なる症状も多いですが、ぜんそくは改善に向かう可能性も高い一方で、COPDは完治を目指すものではなく、悪化を防ぐという意味合いが大きいです。禁煙を可能な限り早く行うことで、長期間悪化せずに生活できる方もたくさんいらっしゃいます。

当院では禁煙外来も行っておりますので、将来、COPDにならないようにするための禁煙治療をお考えの方もご相談ください。

COPDの詳細はこちら

禁煙外来の詳細はこちら

間質性肺炎

さきほどのCOPDが「肺胞」という袋の問題であったことと異なり、間質性肺炎は肺胞と肺胞をつなぐ空間の炎症を特徴とします。その部分に炎症が起きると固くなり、肺が十分に広がらないために体が酸素不足を認識して息苦しさを感じます。

聴診で特徴的な音が聞こえるので、血液検査やCT検査と合わせることで、間質性肺炎の可能性は受診いただければ早期に考慮することができます。しかし、原因が一つには特定できず、病気の進行(息苦しさの悪化のスピード)も早いという特徴がありますので、その後は頻回の診察が必要になります。

過敏性肺炎

自宅内、加湿器、エアコン、ペットなどから出る物質を長期間吸入することで咳が止まらなくなることがあります。「最近引越してから、家具を買い直してから、ペットを飼い始めてから」このような症状が出た方は、新たな物質に体が過敏な反応をしている可能性があります。まずは原因となるものから離れることが大切ですが、飲み薬によっても改善することが多いです。

アレルギーの原因物質を特定するためのアレルギー検査も実施可能ですのでご希望の際はご相談ください。

アレルギー検査の詳細はこちら

その他

胸膜炎

風邪をひいた後、深く息を吸う時に胸が痛む方は、この病気の可能性が高いです。

肺は胸膜という痛みに敏感な膜に囲まれており、風邪の場合は、この胸膜にまで炎症が及ぶことがあります。長期間続くことは少ないですが、完治するまで呼吸の際の痛みで不快感が続いてしまいますので、当院で短期間の飲み薬の治療を行うことをお勧めします。

気胸

肺の中におさまっているはずの空気が、突然肺の外に漏れだしてしまう病気です。肺の中の空気が一気に減ってしまい、急に息苦しさが現れます。やせ型で背の高い若年男性で発症しやすいのは事実ですが、女性特有の気胸もありますので、特に20~30歳代の方で、突然胸の痛みや息苦しさが出た方はすぐにお越しください。

多くの場合はレントゲン検査で診断可能です。重症度によって安静で改善することもあれば、入院が必要になることもありますので、診察時に判断いたします。

↑で囲まれた白く小さく写るのが、空気がぬけてしぼんだ肺です。

出典:慶応大学呼吸器外科

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が一時的に止まり、体が酸素不足になると急に大きな呼吸を始めるということを繰り返す病気です。日中の眠気が強まるだけでなく、肺・心臓に非常に大きな負担がかかってしまいます。

当院では、睡眠時に実際に無呼吸であるかを数値で判断する検査を施行することができます。その結果、必要であればCPAPというマスクを開始して、熟睡感を確保するとともに、重要な臓器の保護をすることができます。

睡眠時無呼吸症候群の詳細はこちら

当院の治療方針

上に挙げた病気以外にも、呼吸器の病気は非常に多く、症状が似ていても治療方法が異なることが多いです。当院では一般内科・総合内科の他、特に呼吸器内科を専門的に診療することができます。

また、近くの医療機関と連携しておりCT検査を早い場合は即日にでも行うことができます。CT検査は肺の状況を詳細に調べることが可能なため、追加の精密検査や専門的な治療が必要と判断した場合は近隣の総合病院にご紹介させていただくこともあります。

咳、息苦しさ、痰、胸の痛みなどで少しでもお困りの方は、一度ご相談ください。

 

 

お電話でのご予約お問い合わせも受け付けております。

電話 03-5738-8660

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