メニュー

喘息と睡眠時無呼吸症候群の関係について

背景

喘息と睡眠時無呼吸症候群は、どちらも慢性的な呼吸器疾患であり、当院にもこれらの疾患を同時に治療中の患者様が多くいらっしゃいます。これらの疾患は、共通するリスクファクターや気道病変によって、互いに影響を及ぼし合うことが知られています。特に肥満は、これらの疾患における主要なリスクファクターです。

研究

川崎医科大学呼吸器内科による研究が「Allergology International」に2024年2月9日に掲載されました。この研究では、2020年7月から2022年3月の間に大学病院の呼吸器内科に通院している97名の喘息患者を対象に、喘息と睡眠時無呼吸症候群の関係が調査されました。

睡眠研究では、各患者が自宅でポータブルモニターを装着し、解析期間中の1時間あたりに発生する無呼吸および低呼吸の呼吸イベント指数(REI)が計算され、REIの値に基づき、5〜14.9が軽度、15〜29.9が中等度、30以上が重度の睡眠時無呼吸症候群と分類されました。

研究の結果、97人の喘息患者のうち、

  • 19人(19.6%)が睡眠時無呼吸症候群ではない
  • 40人(41.2%)が軽度睡眠時無呼吸症候群
  • 24人(24.7%)が中等度睡眠時無呼吸症候群
  • 14人(14.4%)が重度睡眠時無呼吸症候群

と分類されました。また、非睡眠時無呼吸症候群患者に比べ、中等度および重度睡眠時無呼吸症候群の患者は有意に高いBMI(肥満度)を持っていました。

この研究は、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査と管理が、喘息治療において極めて重要であることを示しています。

当院での対応

特に重度睡眠時無呼吸症候群を有する患者様は、喘息コントロールが難しく、健康状態が悪化しやすいため、治療の強化が必要になることが多いです。したがって、呼吸器内科医は、喘息患者様に対して睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングを行い、適切な治療介入を検討することが求められます。

当院では、以下のような症状のある患者様に睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査をおすすめしております。

  • BMIが高い患者様(肥満度が高い方)
  • 喘息のコントロールが難しいと感じている患者様
  • 夜間や日中に息切れを感じる患者様
  • 慢性的な咳が続いている患者様
  • 睡眠の質が悪く、日中に眠気やだるさを感じる患者様
  • いびきや無呼吸を他人から指摘される患者様

当院では、呼吸器内科として喘息と睡眠時無呼吸症候群の両方に対応した専門的な診療を提供しています。喘息症状の悪化や夜間の呼吸に不安を感じている方は、ぜひ当院にご相談ください。

検査イメージ図と結果のサンプル

ご予約

当院では患者様のお待ち時間を少しでも少なく、診療をより丁寧にという思いから、

完全予約制とさせていただいております。

web予約をご利用いただいた患者様は、web問診をご記入いただきますと、クリニックでの問診記載が不要になり、よりスムーズにご案内が可能です。お電話でのご予約お問い合わせも受け付けております。

電話 03-5738-8660

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME