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肺炎

肺炎は大きく2種類に分かれます。普段は健康な方で、風邪症状をきっかけに炎症が肺にまで及んでしまう「市中肺炎」と、持病がある方やご高齢の方で、飲み込む力が弱くなってしまい唾液や食べ物が気管に流れ込んで炎症を起こす「誤嚥性肺炎」です。誤嚥性肺炎についての詳細は、訪問診療のページに記載しておりますので、ご参照ください。

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ここでは、外来診療でしばしば見つかる「市中肺炎」についてご説明します。市中肺炎の原因として多い病原体は、細菌とウイルスに分かれます。

市中肺炎

①:細菌による肺炎

肺炎球菌という菌は、肺炎の原因として最も多い細菌です。「球菌」と言うのは、顕微鏡で見た時に「球形」をしているためです。そして肺炎球菌による肺炎は特に重症化しやすいという特徴があります。一度は聞いたことがあるかもしれませんが、65歳の方で定期接種となっている「肺炎球菌ワクチン」は、まさにこの菌による肺炎を予防するためのものです。

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肺炎の診断の際には全体的に言えることですが、肺炎球菌による肺炎では特に聴診・レントゲン・血液検査等が重要になります。状況次第ではありますが、入院治療が必要になることも多いので、早急な診断が必要ですのでお早めにご来院ください。

次に肺炎桿菌(クレブシエラ菌とも言います)も注意が必要な細菌です。「桿菌」の名前の由来は、顕微鏡で「さお状」に見えるところから来ています。40歳代以上の男性で多量に飲酒・喫煙をする方は発症の危険性が高く、肺炎球菌による肺炎と同じくらい重症の危険性が高いので、該当する方が高熱・咳・息苦しさが続く場合は検査が必要です。

②:さらに特殊な細菌による肺炎

さきほどの肺炎球菌や肺炎桿菌と同じように、細菌に分類されますが、治療方法が異なるため、特別な扱いを受ける肺炎があります。

まず、レジオネラ菌による肺炎です。この細菌は温泉で繁殖しやすく、旅館で働く方や旅行後の方で発熱・咳が止まらない方は注意が必要です。他の人に移してしまう危険性はほとんどありませんが、感染したご本人はさまざまな症状でとても辛いため、早期の治療が重要になります。

次に、マイコプラズマ菌による肺炎があります。これまでご説明した肺炎は、何らかの持病を抱えている方に多いものでしたが、マイコプラズマ肺炎は健常な方が突然発症するという特徴があります。特に、幼稚園児~20歳代の方に多く見られます。重症化する危険性は高くありませんが、炎症の程度が非常に強いため、激しい発熱や、しつこい咳が続き、皮膚にポツポツが出る方もおり、早期に特殊な治療を開始しても2週間近く生活に支障が出てしまうことがあります。

最後にクラミドフィラ菌による肺炎です。聞きなれない名前ですが、別名は「オウム病」と言い、オウムだけでなく鳥類を飼ったり触ったりした方は発症の危険性があります。レジオネラ肺炎同様、他の人には移りませんが早急な治療は必要であることに変わりありません。

これらの特殊な細菌による肺炎は「非定型肺炎」と呼ばれており、使用する内服薬が通常の肺炎と異なる一方で、通常の肺炎との区別が難しい事も多いです。

当院ではこれらを早く見抜くために問診も重視しています。皆さまも「最近旅行した、ペットショップに行った」など典型的な場面に心当たりがありましたら、ぜひお伝えください。

③:ウイルスによる肺炎

これは多くの場合、インフルエンザコロナが該当します。ウイルスによる肺炎は抗生物質の効果が乏しいことがほとんどなので、やはり予防接種が重要となります。予防接種は発症を予防するとともに、仮に発症をしても重症になる危険性を大きく減らすことができます。特に、コロナウイルスが流行し多くの方を診察する中で、その事実を実感する場面も多いです。

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当院の治療方針

当院では肺炎の治療に特化しているだけでなく、そもそも肺炎にならない体づくり、予防接種を積極的に推し進めています。予防接種については、副反応などで接種をためらう方も多いかと思います。もしも予防接種をするかどうかでお悩みの方は、医師から詳しく説明いたしますので、ご納得頂ければその場で接種をすることもできますし、もう一度ご自宅でゆっくり考えることもできます。まずは当院にご相談いただければと思います。

 

お電話でのご予約お問い合わせも受け付けております。

電話 03-5738-8660

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